原作はドストエフスキーの短篇。舞台を70年代のパリに移し、セーヌ河岸とポンヌフを背景に若き男女の恋を見つめる。監督は、フランスの巨匠ロベール・ブレッソン。パリの街、セーヌの夜を彩る歌や音楽、観光船の眩い灯り。映画ファンの心を捉えた美しくも儚い物語が4Kレストアされた。

ある夜、画家を志す孤独なジャックは、セーヌ川に身を投げようとしていた美しい女性マルトを救う。翌晩、お互いの素性を語る合う2人。マルトには「1年後に会おう」と去った恋人がいた。そして、ちょうど今日が約束の1年後。ジャックはマルトに思いを抱きながらも、マルトが彼に会えるように献身する。しかし、三夜目も男は現れず、マルトの心もジャックに惹かれ始めていた。そして運命の第四夜が来る。

日本公開：1978年2月25日