劇場版モノノ怪 唐傘

公開日: 2024年07月25日

劇場版モノノ怪 唐傘

フジテレビ「ノイタミナ」枠で高視聴率を記録した「怪~ayakashi~」の一編「化猫」から派生し、テレビアニメシリーズとして放送された「モノノ怪」。本作は、大奥を舞台に、豪華絢爛な世界をCGと和紙テクスチャを組み合わせた斬新な手法で、緻密に絵巻物のように描く。監督は、シリーズ生みの親の中村健治。「個を殺し、集団に染まることを強いられる生き辛さ」という現代にも通じるテーマを、人間の内面に渦巻く業と願い、そして〝救済〟の物語として立ち上がらせた。

〝天子様〟の世継ぎを産むために各地から美女や才女たちが集められた〝女の園〟であると同時に、重要な官僚機構でもある大奥。この独自の掟が敷かれた異質な社会に、新人女中のアサ(黒沢ともよ)とカメ(悠木碧)が足を踏み入れた。キャリアアップを図る才色兼備のアサと、憧れの大奥に居場所を求めるカメという正反対の2人は、大奥で信仰される〝御水様〟に「自分の大切なもの」を捧げるという、集団に染まるための儀式に参加させられる。女中たちをまとめている御年寄の歌山(小山茉美)は、大奥の繁栄と永続を第一に考えるが、無表情な顔の裏に何かを隠している。そして少しずつ、〝何か〟が彼女たちを覆っていく。夜ごと蓄積されていく女たちの情念、どこからともなく響いてくる唐傘がカラカラと回るような異音、取り憑かれたように理性を失っていく女中...。ついに悲劇が起こり、薬売り(神谷浩史)はモノノ怪を追って大奥の中心まで進むが、モノノ怪を斬り祓うことができる退魔の剣は、「形」「真」「理」の三様が揃わなければ封印を解くことが叶わない。薬売りが大奥に隠された真実に触れるとき、退魔と救済の儀が始まる。

©ツインエンジン

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公式サイト: https://www.mononoke-movie.com/

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