ホロコーストを引き起こし、映画史上最も繰り返し描かれてきた人物の1人であるアドルフ・ヒトラー。本作は、もしも第二次大戦末期に死んだはずのヒトラーが、密かに国外に脱出して戦後も生き続けていたら? もしも別人に成りすました恐るべき独裁者が、ある日突然、隣人として姿を現したら? 戦後長らく生存説がまことしやかに語られてきたヒトラーを題材に取り、数多あるヒトラー/ナチス映画とは異なる新機軸を打ち出した一作。監督は、本作が長編2作目となるレオン・プルドフスキー。終戦から15年後のコロンビアを舞台に、ホロコーストを生き延びたユダヤ人男性と、限りなくヒトラーに似たドイツ人男性の数奇なめぐり合わせを意表をついたオリジナルストーリーで、スリルとユーモアたっぷりに描く。
1960年5月。コロンビアの人里離れた一軒家で暮らすポルスキーは、ホロコーストによって家族全員を殺された過去をもつ孤独で気難しい老人。そんなポルスキーの隣りの家に、ヘルツォークという高齢のドイツ人が引っ越してくる。常にサングラスをかけ、謎めいたヘルツォークの素顔を偶然間近で見たポルスキーは、天地がひっくり返ったような衝撃を受ける。ヘルツォークの異様に鋭い目は、ヒトラーの青い瞳そのものだったのだ。すぐさまポルスキーはイスラエル大使館に通報するが、証拠がないためまともに取り合ってもらえない。そこで、自宅の2階にカメラを設置し、監視活動を開始したポルスキーは、ヒトラーの特徴とヘルツォークの共通点を探りあてていくが、ひょんなことから両者は互いの家を行き来してチェスを指すようになる…。
「お隣さんはヒトラー?」©2022 All rights resrved to 2-Team Productions (2004) Ltd and Film Produkcja
公開日: 2024年07月25日
お隣さんはヒトラー?
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原題:My Neighbor Adolf
2021年 /イスラエル、ポーランド /96分 /G
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公式サイト: https://hitler-movie.com/
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