溺愛する娘と世界的アーティストのアリーナライブを楽しむ家族思いの父親のもうひとつの顔は、指名手配中のサイコな切り裂き魔だった。張り巡らされた罠（トラップ）に隠された真実をめぐる、騙し騙し合いの予測不能サスペンス。監督・脚本は、アカデミー賞6部門にノミネートされた大ヒット作品「シックスセンス」（1999年）や美しいビーチで急速に老いていく人々を描いたスリラー「オールド」（21年）など、〝シャマラン映画〟といわれる独自のジャンルを切り開いてきたM.ナイト・シャマラン。主人公のクーパーを「パール・ハーバー」（01年）や「オッペンハイマー」（23年）など、話題作に出演してきたジョシュ・ハートネットが演じている。

愛娘ライリーが夢中の世界的アーティスト、レディ・レイヴンが出演するアリーナライブのプラチナチケットを手に入れ、大感激の娘と会場に到着したクーパー。ライブが幕を開け、3万人の観客が熱狂に包まれる中、彼は異変に気付く。異常な数の監視カメラ、会場内外に続々と集結する警察…。口の軽いスタッフから「ここだけの秘密」を聞き出すクーパー。指名手配中の切り裂き魔についてタレコミがあり、警察がライブというトラップを仕組んだという。だが、その世間を騒がす残虐な殺人鬼こそ…、優しい父親のクーパーだった。