「リベリアの⽩い⾎」(2015年)や「アイヌモシㇼ」(2020年)で、異なる民族や文化に焦点を当ててきた福永壮志監督が、本作の舞台として選んだのは18世紀の東北。柳田国男の「遠野物語」に収められた岩⼿県遠野地⽅に伝わる⺠話に着想を得て、劇作家の⻑⽥育恵との共同脚本でオリジナルストーリーを作り上げた。物語は、圧倒的な自然の力の前に無力な村社会、その閉鎖性と同調圧力、身分や性別による格差、貧しい生活を支える信仰の敬虔さと脆さを浮き彫りにし、一人の女性が自らの意志で人生を選び取るまでを描く。
主⼈公の凛を演じたのは、「⼩さな恋のうた」(2019年)で第41回ヨコハマ映画祭最優秀新⼈賞受賞し、その後、「樹海村」や、「ひらいて」、「彼⼥が好きなものは」(全て2021年)など出演が続く⼭⽥杏奈。〝⼭男〟を演じたのは、ダンスや演劇などカテゴライズに縛られない表現者として活躍する森⼭未來。凛の⽗・伊兵衛を、国境をまたいで活動する永瀬正敏が演じている。
18世紀後半の東北。延々と続く冷害に苦しむ山間の村で、村人からも蔑まれる卑しい身分ながらもたくましく生きる凛(山田杏奈)。彼女の⼼の救いは、盗⼈の⼥神様が宿ると⾔われる早池峰⼭だった。ある日、父親の伊兵衛が飢えに耐えかねて村の蔵から⽶を盗んでしまう。咄嗟に父の罪を被った凛は村を去り、決して⾜を踏み⼊れてはいけないと⾔われる、⼭奥の神聖な森へと向かう。闇に包まれた夜の山で凛が出会ったのは、⽩い⻑髪と髭をたくわえた〝⼭男〟(森⼭未來)だった。
©YAMAONNA FILM COMMITTEE
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公開日: 2023年06月29日
山女
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2022年 /日本、アメリカ /98分 /G
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公式サイト: https://www.yamaonna-movie.com/
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