ぼくの家族と祖国の戦争
第二次世界大戦末期、配色濃厚のドイツから大量の難民が押し寄せたデンマーク。想定を超える難民を受け入れることになった大学の学長夫妻は、ドイツ人を敵視する周囲の中で、飢えと感染症によって次々と命を落としていく難民のために、裏切り者の烙印を押されようとも救いの手を差し伸べていった。戦争という巨大な暴力の前で、懸命に人間性を保とうとする夫妻とその家族の姿を映し出す本作を手掛けたのは、「バーバラと心の巨人」(2017年)のアンダース・ウォルター監督。一家の長男である12歳の少年セアンのピュアな眼差しを通して、人間が選択すべき〝正しいこと〟とは何なのかを問いかける。 ナチス・ドイツの敗色が濃くなった第二...
製作年 2023年 監督:アンダース・ウォルター