Jessica Chastain
1977年3月23日 生まれ
「或る終焉」(2015年)、「ニューオーダー」(20年)など、カンヌやベネチア国際映画祭などでの受賞が続く、メキシコのミシェル・フランコ監督。新作の「あの歌を憶えている」はラブストーリーだ。といっても、はじけるような若い男女のラブではなく、葛藤と失敗を繰り返す中年男女のたどたどしい愛に目を向けた。フランコ監督は「社会の隙間(すきま)に落ち、しがらみを抱えた人たちの生き生きとした愛の物語を作りたかった」と話した。 依存症の女と若年性認知症の男 ソーシャルワーカーのシルビア(ジェシカ・チャステイン)は、かつてアルコール依存症だったが断酒会に通いほぼ克服。ニューヨークで13歳の娘アナと...
鈴木隆
2025.2.26
断酒会に通いながらソーシャルワーカーとして働き、ひとり娘を育てているシングルマザーのシルビア(ジェシカ・チャステイン)。高校の同窓会で出会った、若年性認知症を患うソール(ピーター・サースガード)の面倒を見ることになる。シルビアは彼と過ごす時間に安らぎを感じるようになるが、あるトラウマを抱えていた。 「或(あ)る終焉(しゅうえん)」などで知られるメキシコ人監督、ミシェル・フランコのもとで実力派のハリウッドスターが共演。記憶を消したい女と記憶を失う男が、今この瞬間をいとおしむようになっていく過程を繊細に体現している。なぜシルビアが他者と関わらず、殻に閉じこもるように生きているのか。過酷な過去が明...
2025.2.21
5年で日本を3000キロ縦断 東北の震災で家族を失ったジャーマンシェパード犬の多聞(たもん)は、離れ離れになった大切な人に会うため5年の歳月をかけて日本を3000キロ縦断する。その途中で出会った人々は多聞と過ごす時間のなかで心が癒やされ人生に希望を見いだしていく。人と人とをつなげながら旅する多聞はどこへ向かっているのか――。 「ラーゲリより愛を込めて」にもクロという犬が 瀬々敬久監督、林民夫脚本と言えば「ラーゲリより愛を込めて」が記憶に新しい。戦後10年、ラーゲリ(収容所)で強制的に働かされた日本人たち。この生活はいつまで続くのか、果たして祖国に帰れる日は来るのか……と希望を見い...
PR東宝
2025.3.10
若年性認知症に罹って大切な記憶を失っていく男と、忘れてしまいたい過去を抱えた女が出会い、新たな人生と希望を見つけていくヒューマンドラマ。監督・脚本は、「或る終焉」(2015年)や「ニューオーダー」(20年)のミシェル・フランコ。主人公のシングルマザーでソーシャルワーカーのシルヴィア役は、「タミー・フェイの瞳」(21年)でアカデミー賞主演女優賞を受賞したジェシカ・チャステイン。若年性認知症を抱えるソールを演じたピーター・サースガードは、本作で第80回ベネチア国際映画祭にて最優秀男優賞を獲得した。 ソーシャルワーカーとして働き、13歳の娘とニューヨークで暮らすシルヴィアが、高校の同窓会で若年性認...
地球の環境悪化で、人類は他の惑星への移住を計画する。元エンジニアのクーパーは超時空のワームホールを使った宇宙探索に挑むが、地球上の時間の進行とクーパーの時間にズレが生じ、困難な調査の間に、地球に残した我が子が先に年を取っていく。 U-NEXTで配信中。 © Warner Bros. Entertainment Inc.
作家志望のスキーター(エマ・ストーン)は南部の上流階級に生まれ、黒人メイドの存在が当たり前の地域社会で育ってきた。だが、大学から戻った彼女は、白人社会でメイドたちが置かれた立場が、もはや当たり前には思えなくなってくる。そして、身近なメイドたちにインタビューをしようと試みるが、彼女たちにとって真実を語ることは、この南部という地域社会で生きる場所を失うことを意味していた。そんなある日、白人家庭に黒人専用のトイレの屋外設置を義務付けようと活動する、スキーターの女友達の家で働いていたミニー(オクタビア・スペンサー)が、屋敷内のトイレを使用したため解雇されてしまう。誰もが口をつぐむ中、ミニーの親友のエイ...