Mohammad Rasoulof
1972年11月15日 生まれ
映画監督、脚本家「ぶれない男」(2017年)監督・脚本、第70回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」ある視点賞受賞。「悪は存在せず」(2020年)監督・脚本、第70回ベルリン国際映画祭金熊賞受賞。
反政府デモが行われているイラン。国家公務に従事するイマン(ミシャク・ザラ)は念願の予審判事に昇進する。しかし、仕事内容は反政府デモ逮捕者の起訴状を捏造(ねつぞう)することだった。そんなさなか、護身用に支給された銃が家から消える。銃を隠したのは、誰なのか。任務を遂行しようとするイマン、家庭の平穏を優先する妻ナジメ(ソヘイラ・ゴレスターニ)、自由を求める2人の娘。それぞれの思いが交錯し家族が分断されていく様が、サスペンスフルに描き出される。 背景にあるのは、ヒジャブ着用の取り締まりを受け、身柄を拘束された女性の死をきっかけにした2022年の〝女性・命・自由〟運動。この家族がイラン社会の縮図である...
2025.2.14
5年で日本を3000キロ縦断 東北の震災で家族を失ったジャーマンシェパード犬の多聞(たもん)は、離れ離れになった大切な人に会うため5年の歳月をかけて日本を3000キロ縦断する。その途中で出会った人々は多聞と過ごす時間のなかで心が癒やされ人生に希望を見いだしていく。人と人とをつなげながら旅する多聞はどこへ向かっているのか――。 「ラーゲリより愛を込めて」にもクロという犬が 瀬々敬久監督、林民夫脚本と言えば「ラーゲリより愛を込めて」が記憶に新しい。戦後10年、ラーゲリ(収容所)で強制的に働かされた日本人たち。この生活はいつまで続くのか、果たして祖国に帰れる日は来るのか……と希望を見い...
PR東宝
2025.3.10
2022年に実際に起き、社会問題となった、ある若い女性の不審死に対する市民による政府抗議運動が苛烈さを増すイランを背景に、家庭内で消えた一丁の銃を巡って誰も知らない家族の顔が炙り出されていくサスペンススリラー。監督・脚本は、第70回カンヌ国際映画祭ある視点賞を受賞した「ぶれない男」(2017年)や第70回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した「悪は存在せず」(20年)のモハマド・ラスロフ。本作は、第77回カンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞するが、本作がカンヌコンペティションに選出されると、イラン政府は本作の上映延期を求め、ラスロフ監督に禁錮刑の判決を出すなど圧力をかけたため、ラスロフ監督は数名の...